紙幣が新しいデザインになるというニュースが流れてから随分と年月が経った気がします。
その新紙幣の発行がいよいよ近づいてきていますが、「新紙幣が発行されたら何が起こるのか?」「どうしたらいいのか?」
そんな疑問も多いと思います。
本記事では新紙幣はいつ発行されるのか、なぜ発行されるのか、必要な対応などを一挙解説いたします!
目次
新紙幣は、来たる2024年7月前半頃から発行予定です。
紙幣デザインの刷新は約20年ぶりのことですが、紙幣は大体20年ごとに刷新し続けているようです。
なぜ新紙幣を発行するのかというと、ふたつの理由があると言われています。
理由のひとつは紙幣の偽造を防止するためです。紙幣を偽造する技術は年々進化し続けています。 いつまでも同じ紙幣を使っていると、その分偽札をつくられるリスクも大きくなってしまいます。 そこで偽造されにくい技術を使って紙幣を新しくすることで、偽札の蔓延を防いでいるのです。
もうひとつはユニバーサルデザインを実現するためです。社会には、様々なハンディキャップを抱えながら生活する人が沢山います。
誰もが日常を過ごしやすいように、誰にでもわかりやすく、使いやすい紙幣のデザインを実現するために紙幣を新しくするんですね。
新紙幣はアラビア数字の大きさが大きくなっていたり、
ホログラムが券種ごとに違う位置に入れられているといった点がこれまでの紙幣と大きく異なっています。
他にも手触りで券種が判別できるようなマークが入っていたりと、紙幣の種類が判別しやすい工夫がなされていますよ!
ちなみに、今回の新紙幣は肖像画の偉人も総入れ替えとなっています。
肖像画は偽造防止のために入れられているので、素材として偉人の詳細な写真が必要です。
そこで、写真が多く残っている明治期の偉人が採択されることが多いようです。
今回の千円札は近代日本医学の父と呼ばれる北里柴三郎、五千円札が女性教育の先駆けとなった津田梅子、
一万円札が資本主義の父と呼ばれる渋沢栄一です。
新紙幣の発行は偽造防止の意味合いもあるとのことですが、そういえば今使っている紙幣はどうなるのでしょうか?
新紙幣に切り替わったら全ての紙幣を回収して入れ替え……なんていうことはありません。
手元にある旧紙幣は特例措置が打たれない限りは有効期限などもなく、使用することができます。
実際に、明治時代に発行された銀行券は今でも使用することが可能です。
古すぎて店頭で使いにくくなってしまったものも日本銀行の本支店窓口で新紙幣と交換することができますよ。
旧紙幣はATMや銀行窓口などを通じて日本銀行に回収されると、都度新紙幣と入れ替えられます。
回収された旧紙幣は細かく裁断されたのち、トイレットペーパーや再生紙として生まれ変わっています。
紙幣としての役目を果たした後も、社会の中に流通しているんですね。
「えっ、新紙幣が出る前にやらなきゃいけないことなんてあるの?」
なんと、あるんです。
様々な店舗で利用されている自動精算機には「紙幣識別機」という、簡単に金銭の真贋を見分ける機械が備え付けられています。
紙幣識別機は投入された紙幣の幅や紙質などを予め記録してあるデータと照合することで、投入された紙幣が何円札なのか、
偽札が投入されていないかをチェックするものです。新紙幣が発表されるより前の紙幣識別機には、
当然新紙幣についてのデータが記録されていません。そんな自動精算機に新紙幣が投入されると自動精算機が紙幣を認識できず、
エラーを吐いたり、故障したりしてしまう危険性があります。
新紙幣に対応しないとどうなるのか、考えてみましょう。
もし自動精算機を新紙幣に対応したものに切り替えないまま新紙幣の流通が始まってしまった場合、
自動精算機のエラー・故障対応に人手が割かれてしまったり、修理費がかさんでしまう可能性があります。
手動のレジに切り替えたとしても、人手を補うための人件費がかさんだり、
ゆくゆくは利便性の低下から顧客離れが起きてしまう危険も考えられるでしょう。そのような事態は避けた方がいいですよね。
新紙幣の発行は2024年の上半期に必ず行われます。一般的に自動精算機などの耐用年数は5年程度と言われていますから、
現在自動精算機を5年以上使っている方も、まだ5年はちょっと経っていないという方も、
これを機に新紙幣に対応した自動精算機に切り替えてはいかがでしょうか。
新紙幣に向けた対応としては、以下の三つが考えられます。
ある意味一番手っ取り早いのが、自動精算機を新紙幣対応のものに買い替えるというものです。 使用している自動精算機の数が多い場合は入れ替えの手間がかかってしまう可能性もありますが、 自動精算機も経年劣化するものですから、この機会に新しくしてしまうのも良いと思います。
アップデートを行っている自動精算機限定の話にはなりますが、内部の情報をアップデートすることで、 自動精算機を新紙幣に対応することは可能です。ただし、内部をアップデートしても装置の経年劣化はそのままです。 故障が出てからでは時間もコストも余計にかかってしまいます。自動精算機は5年を目安に買い替えることをオススメします。
完全キャッシュレスになれば、新紙幣のためのアップデートは必要ありません。
しかし、キャッシュレス化が進んだ今でも現金を使用する人は多いです。
現金を使用できないということは、現金を使用したい顧客を切り捨てることにも繋がってしまいます。
完全キャッシュレスに移行するかの判断は慎重に行いましょう。
バルテックのキャッシュレス自動精算機についてはこちら
新紙幣の発行までに対応しないと損をするなんて、事業者に負担がかかるだけじゃないか!という考えもあるかもしれません。 しかし、自動精算機を新しくすることにはメリットもたくさんあります。
近年、QRコード決済をはじめとしたキャッシュレス決済を利用できるシーンは広がり続けています。 ほとんどの買い物をキャッシュレス決済で行っているという人も珍しくありません。 キャッシュレス決済で貯まるポイントのために、利用しているキャッシュレス決済が使える店を選ぶ人もいます。 今後、キャッシュレス決済の利用シーンは益々広がっていくと考えられます。 今のうちにキャッシュレス決済に対応しておくことで、顧客離れの抑止にも繋がるでしょう。 もしお使いの自動精算機がキャッシュレス決済に対応していないのであれば、キャッシュレス決済に対応することは大きなメリットを生むのです。
繰り返しにはなりますが、自動精算機の耐用年数は5年程度です。5年を超えると、故障が起こる可能性がぐっと高くなってしまいます。 機材を新調することで、余計な手間がかかるのを予防することが出来るでしょう。
メリットがあるといってもお金がかかるのは……とお考えのそこのあなた!
自動精算機を買い替えるための経費を、国が援助してくれる制度があります。それが「IT導入補助金」です。
IT導入補助金とは、中小企業や小規模事業者の労働生産性の向上を目的として、各種ITツールの導入を支援するための補助金です。
IT導入補助金には幾つかの種類がありますが、自動精算機が対象となるのは通常枠のみです。
他の枠は所定のセキュリティソフトや、会計ソフト類のみが対象であるなど、利用の幅が制限されているんですね。
通常枠は補助額が最大でも経費の50%で、他の枠と比べるとややひかえめな補助額となっていますが、その分懐が広い補助金となっています。
他と比べると少ないとはいっても、50%の補助はとても大きいかと思います。補助金を有効に活用して、時流に乗った自動精算機を導入しましょう!
本記事では新紙幣がいつ発行されるのか、何故発行されるのか、そして新紙幣が登場するまでに取っておくべき対応について解説しました。
皆様の新紙幣への対応のご助力になれば幸いです。
また、当社でも新紙幣に対応した自動精算機を取り扱っております。
当社はOEM・ODMに注力しており、オーダーメイドによる「痒い所に手が届く」高いカスタマイズ性が持ち味です。
自動精算機を新調する折にはぜひご検討ください。
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2023/11/13
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